1976年、1本の映画が公開されアメリカで社会現象を巻き起こした。のちに伝説のオカルトホラーと呼ばれるようになる「オーメン」である。“不吉な予兆”を意味するタイトルの本作は、6月6日午前6時に誕生し、頭に“666 ”のアザを持つ悪魔の子〈ダミアン〉が引き起こす不可解で凄惨な現象をショッキングに描き、全米の観客を震え上がらせた。同年「オーメン」は、空前のオカルトブームに沸いていた日本でも公開され、「ジョーズ」に続き、年間海外映画配収ランキング4位の大ヒットを記録。その後、1979年のテレビ放映では、平均世帯視聴率30%を記録した。日本人の3人に1人が熱狂した本作は、その圧倒的人気から「エクソシスト」と並ぶオカルト映画の最高峰と位置づけられ、全4作とリメイク版まで製作された。そして2016年、伝説は更新される。映画製作40周年を記念して、「オーメン」のTVドラマが作られたのだ。 物語の舞台は、映画版第1作目のその後の世界。悪魔の記憶を失ったまま、30歳を迎え、すっかり大人になったダミアンは、戦場カメラマンとして活躍していた。しかし、彼はある事件をきっかけに、徐々に悪魔として覚醒していく。そしてダミアンと人類の戦争が始まってしまうのだった――というまったく新しいストーリーとなっている。