20世紀終盤、地球上では新型肺炎をはじめとする深刻な感染症が続々と発生した。一部に熱狂的なファンをもつ「ユートピア」は、このような事態の発生を予言したと噂される伝説的なグラフィック・ノベルだった。だが、「ユートピア」は正気を失った男の妄想に過ぎないとして、世間から完全に無視されていた。そんな「ユートピア」を熱狂的に支持するコミック愛好家たちが未刊の続編を手にしたことから、次々と恐ろしい出来事が起きはじめる。悪夢のような陰謀に巻き込まれた彼らは、“ネットワーク”という秘密集団に追われる身となってしまう